CASE STUDY

導入事例

2021.10.31 生物脱臭システム

養豚場2,500ppmのアンモニア94%除去(養豚場 脱臭設備の能力を4倍にアップ)(導入先:北海道)

場所北海道
養豚17,000頭
脱臭対象コンポから出る高濃度アンモニア(2,500-2,800ppm)の脱臭
概要従来の木質チップ脱臭で除去できなかった悪臭を、多孔質ガラス脱臭に入れ替えて脱臭した事例

実施策と効果

本農場では、豚糞を縦型発酵装置で堆肥化し、発酵装置から排出される悪臭を木質チップによる生物脱臭槽で処理していました。

しかし発酵装置からの悪臭がアンモニアで2,500ppm以上と高濃度であり、木質チップでは除去率が18%程度と十分に除去しきれていない状況でした。

そのため、脱臭槽表面からは2,000ppm近い濃度のアンモニアが大気放出されていました。

そこで木質チップと多孔質ガラス脱臭を入れ替え、脱臭設備の除去能力を向上させることにしました。

本件では95%程度の除去率となるよう、納入数量を設定しています。

入替後の画像です。

脱臭槽は既存の槽をそのまま流用しています。

槽下部の配管は、悪臭が均一に抜けるように構造を修正しました。

稼働後の状況です。送風の偏りも少なく、槽全体で除去できるようになりました。

吸気の悪臭も2400ppmに対して、除去後はおおむね0-80ppmという結果でした。

また除去率も、納入前18%台 → 納入後 98%台と、大幅に改善しました。

改善の効果

バークチップとの入れ替え後は、ほぼ完全に悪臭を除去できるようになりました。

除去効率はバークと比較すると、4倍以上の高い効果を示しています。

まとめ

縦型の発酵設備は養豚場や養鶏場などで広く採用されている堆肥化装置ですが、2,000-3,000ppm-NH3という非常に高濃度の排ガスが出ます。

多くの施設では、バークやおが粉などの木質系担体の生物脱臭槽が備えられていますが、

  • 稼働後まもなく、除去率が大幅に低下する
  • 木質が痩せて(容積が減って固く締まる)通気抵抗が増し、排ガスがきちんと抜けなくなる。
  • 排ガスが抜けなくなることで、堆肥化装置の水分蒸散能力などにも影響し、堆肥化がうまく進まなくなる
  • 担体(木質)を入れ替えれば性能が戻るが、木質の購入費用、入替費用(重機費や人件費)、撤去した木質の処分など、コストと手間がかかる

と言った課題があります。

多孔質ガラス脱臭は発泡したガラスを担体として使用するので、木質のように微生物分解したり容積が減ったりする心配がありません。このため、

  • 長期間にわたり安定した能力を発揮できる
  • 担体の入れ替えのコストと手間から解放される
  • 少量の担体で大きな除去効果がある

といったメリットがあります。