下水汚泥コンポスト化施設(導入先:北海道美瑛町) – 株式会社ミライエ

CASE STUDY

導入事例

2021.10.24 イージージェット

下水汚泥コンポスト化施設(導入先:北海道美瑛町)

下水汚泥 高速コンポスト化施設

現在国内では年間220万トン(乾物ベース)の下水汚泥が発生していますが、バイオマスとして利用されている割合は25%程度に過ぎません。(2015年 国土交通省)下水汚泥に含まれるリンは5万トンにも及び、我が国輸入量の1割に相当する膨大な量であることから、こうした資源の更なる利活用が求められているところです。

]そこで美瑛町ではコンポスト化(堆肥化)施設を建設し、下水汚泥の利活用を行うことにしました。

その際、冬期間(外気温マイナス10-20℃)でも確実に高温発酵すること、観光地に近接しているため悪臭が出ない施設であること、管理を外部委託するため維持管理が容易である設備であること、などが求められました。

本施設は美瑛町北部に位置し、年間平均気温5.6℃、冬期間の最低気温はマイナス20℃以下に達することに加え、近傍に観光地を控えることから、冬季でも確実に発酵温度が上昇し安定した性能を確保できること、また悪臭などの公害要因が外部に対して影響を及ぼさないことが重視され、ミライエのプラントが採用されました。

町内の下水処理施設で発生した下水汚泥を、密閉コンテナでコンポスト化施設に運搬します。

含水率は約83%です。これに副資材(戻し堆肥)を加えて堆肥化します。

堆肥原料は、高圧通気(イージージェット)発酵槽に堆積し、42日間で発酵完了です。

冬期でも70℃以上の発酵温度を維持し、1年を通じて安定した運転が可能です。

完成した堆肥は臭いもなく、含水率は40%台とサラサラしていてつかいやすいものです。

この施設で生産した堆肥は、町内の施設、園芸等で利用されます。

臭気測定結果測定場所と結果
アンモニア発酵槽直上5-6ppm、換気扇直下2ppm
メチルメルカプタン発酵槽直上、換気扇直下 いずれも0ppm
硫化水素発酵槽直上、換気扇直下 いずれも0ppm

臭気測定結果です。

発酵槽直上でアンモニアがわずかに検出されたほかは、検知されていません。