2021.10.07 イージージェット
生ごみ堆肥化工場 堆肥化によるリサイクル(導入先:T社様)
場所 | 三重県 |
処理物および処理量 | 生ごみ、モミガラ 5t/日 |
概要 | 生ゴミの堆肥化施設。悪臭発生の課題があり、通気改善等により解消 |
実施策と効果
悪臭の低減 | 発酵工程の初期で通気改善することにより、悪臭の大幅低減に成功しました。 |
発酵温度上昇 | 通気の改善により短時間で好気発酵にすることで、発酵温度が30-40℃上昇しました。 |
堆肥品質アップ | 発酵温度の上昇、好気性発酵の持続により、堆肥の品質が向上しました。 |
事業系一般廃棄物処理をされているT社様では、1日に5トン程度の生ゴミを堆肥化されていましたが、
(1)発酵温度が上昇しない
(2)嫌気発酵による悪臭がある、などで悩んでおられました。
T社様の設備と処理フローは次の通りです。
- 持ち込まれた生ゴミを手作業で破袋し、スクープ入口へ
- 重機を使って処理物をチップ(戻し)と混ぜて水分調整
- スクープで10日間程度撹拌
- 堆積槽に積んで二次発酵
- トロンメルでチップと堆肥をふるい分け
納入前の計測で、各設備の発酵温度とPhはそれぞれ、スクープ槽(入口35℃-Ph4.5、出口37℃-Ph4.2)、二次発酵槽(初期41℃-Ph4.1、後期40℃-Ph4.4)でした。
施設全体から悪臭が発生しており、切り返すとアルコール臭が感じられます。
そこで二次発酵槽の一部にイージージェットを導入してもらいました。
導入後は定期的にデータを採取しながら、運転方法の改善案(運転方法、水分調整材の変更、施設内の空気管理)なども同時に提案しました。
利用開始して間もなく、イージージェットの上部の処理物は60℃以上に温度上昇しました。
さらに温度の上がった堆肥をふるい分けして戻し堆肥とし、原料と混合することなどでかなり発酵状況が改善しました。
現在はイージージェットのない部分(スクープ槽など)でも温度は60℃を超え、イージージェット上はさらに高温に達します。
以前はスクープ槽の排水ドレンから相当量の排水が出ていましたが、それもなくなりました。
また懸案だった悪臭もかなり抑えられ、大きな改善が見られました。