オガコ豚舎の敷料コスト削減(導入先:養豚場M社(母豚200頭、計2,200頭)) – 株式会社ミライエ

CASE STUDY

導入事例

2021.10.16 イージージェット

オガコ豚舎の敷料コスト削減(導入先:養豚場M社(母豚200頭、計2,200頭))

処理物豚糞
概要オガコ豚舎での副資材使用量削減による、コストダウン
発酵温度上昇1堆肥化工程を見直すことで、発酵温度が安定して上昇するようになりました
発酵温度上昇2発酵初期に高圧通気を導入することで、冬期でも温度上昇が可能になりました
コストダウン副資材(敷料)の一部に戻し堆肥を利用することで、年間480万円のコストダウンを実現しました

オガコ、木質チップなどの価格高騰により、オガコ豚舎のオガコ(敷料)購入費は養豚経営の大きな負担となっています。

今回は、イージージェット導入により使用済みのオガコを好気発酵して再利用し、オガコ購入費の削減につながった事例をご紹介したいと思います。

この養豚場は母豚200頭規模、オガコ豚舎による飼養をおこなっています。

使用済みのオガコは堆肥舎(ブロワ送風)に積んで堆肥化していましたが、発酵温度が上がらない(冬季:40℃、冬季以外:50-70℃)、水分がうまく下がらない(再利用すると豚舎内が泥状化し、ヘドロ状になる)と言った課題がありました。

そこで当社より、「堆肥舎の1槽だけイージージェット導入し、発酵温度を上げてからブロワで水分除去してはどうか」とご提案し、以下のように施工いたしました。

オガコ豚舎から排出された糞尿交じりの敷料を、まずイージージェット槽に堆積します。高圧通気によって原料の隅々に酸素を供給し、短期間で発酵温度があがります。温度が上がったらブロワ槽に移動し、ブロワの風量によって水分を除去します。導入に当たってはブロワの風量不足が懸念されたため、ブロワを1台追加しました。

これにより導入後は、冬期でも初期発酵温度(イージージェット槽)が70度以上に達し、ブロワ槽においても60-70℃を維持できるようになりました。

発酵後の水分もかなり下がり、敷料として十分に再利用できています。

イージージェットはこのように、発酵の困難な場所のみスポット的に設置すれば、導入コストを抑えつつ堆肥の生産効率を上げることが可能です。

今回のように水分除去が目的の場合、初期:イージージェットで昇温、中期-後期:ブロワで水分除去という方法は非常に有効です。

このお客様の場合のコスト効果ですが、

  • オガコ購入費: 10t車(30㎥) = 5万円 (1m3あたり、1,667円)
  • 戻し堆肥生産量: 57m3 / 週
  • 効果:1,667円 × 56m3 / 週 × 52週 = 4,850,000円 / 年 削減

となり、大きな費用対効果を実現できました。

糞尿処理能力の向上は農場の環境面や防疫面にも大きく影響しますので、早めに対策されることをお勧めします。

イージージェットは既設の発酵施設にも設置可能ですので、お気軽に弊社までお問い合わせください。