水分量の多い乳牛糞と廃菌床も「イージージェット」の導入で堆肥化効率と品質が向上!

木島平村役場様

長野県の北部に位置する木島平村は、農業を基幹産業とする自然豊かな村です。
地域で発生する乳牛糞や廃菌床などの水分の多い処理物の堆肥化に課題を抱えていましたが、「イージージェット」の導入で堆肥の品質を向上させ、堆肥を販売する地域循環型社会を実現したお声をご紹介します。

 

地域資源の活用と堆肥化事業における課題

右が木島平村役場ご担当者様、左がミライエ代表の島田

当村では、地域で発生する農業残渣や牛ふん、キノコ培地などの有機性資源を有効活用するため、早くから堆肥センターを整備し、資源循環型の農業振興に力を入れてきました。

しかし、施設運営の中でいくつかの課題も浮かび上がってきます。特に、冬季は気温の低下により発酵温度がなかなか上がらず、堆肥化の進行が鈍化してしまうこと。また、水分の多い原料を扱うため、発酵のムラや臭気の発生も悩みの種でした。

こうした課題を抱えながらも、地域の農業を支える重要なインフラとして堆肥化事業を継続していく必要がありました。

 

堆肥化の質を高めるための情報収集

堆肥化の効率と品質を高めるため、当センターでは日々新しい技術や事例の情報収集を行っていました。そんな中で出会ったのが、ミライエが提供する「イージージェット」です。

ミライエは全国各地の自治体等へ堆肥化の仕組みづくりを支援している企業で、その実績に関心を抱きました。特に、寒冷地や水分の多い原料にも対応できる技術、現場に寄り添った提案に魅力を感じ、導入を検討するようになりました。

 

導入検討から運用開始までのプロセス

従来の堆肥化工程では、ブロワーで空気を送って循環させる方式を採用していましたが、発酵の均一性や作業効率に課題がありました。そこで、ミライエに現地調査を依頼し、当施設の原料構成や気候条件、作業フローに合った導入方法について相談を重ね、平成28年度に「イージージェット」を導入しました。

 

導入後の変化と今後への期待

「イージージェット」の導入により、発酵工程の改善が実現しました。冬季でも安定した温度での発酵が可能となり、堆肥の品質が向上。乳牛糞や廃菌床といった水分量の多い原料でも、発酵が進みやすくなりました。

現在は年間約9,000トンの原料を受け入れ、そのうち約1,500トンの堆肥を生産しています。原料から堆肥への減量率はおよそ60%となり、装置の効果を示します。製造した堆肥は地域の農家や公共施設などで活用していただき、地産地消・地域循環の実現に寄与しています。

一方で、施設自体の老朽化という新たな課題も浮上しており、将来的には屋根の腐食対策など、ハード面の改善も視野に入れています。

今後も引き続き、持続可能な地域づくりと農業の発展に向けて取り組んでいきます。

 

お客様について

木島平村役場 様

長野県の北部に位置する木島平村は、農業を基幹産業とする自然豊かな村です。
平成13年度から稼働している「木島平村有機センター」で、乳牛ふんや廃菌床などにより堆肥化を行っています。
施設が密閉式という特性で嫌気性発酵による臭気対策が懸念されていましたが、既存システムのブロアに加え送風性の高い「イージージェット」を導入し、懸念であった臭気の減少や好気性発酵の促進により、堆肥化の品質を向上させるとともに、製造した堆肥を村内を中心に販売することで、地域内循環型社会を実現しています。

導入した商品のご紹介

イージージェット

堆肥化装置

イージージェット

切り返し不要の堆肥化設備

特殊ノズルが内部まで酸素を供給するから、重機による切り返し不要で手間いらず。冬季の高温発酵を実現し、良質な堆肥生産を可能にします。