第10話 社員と創ったミライエの価値観 (前編)
創業以来大切にしてきた理念「お客様と地球の笑顔をふやす」。
時代の変化の中で何度も見直されながらも、ミライエらしさを最も表すこの言葉は変わらず受け継がれてきました。
しかし、社員の増加とともに「この理念をどう共有していくか」を見つめ直す動きが起こります。
その対話の中から生まれたのが、「ミライエ7つのバリュー」でした。

変わらぬ理念「お客様と地球の笑顔をふやす」
ミライエの企業理念は「お客様と地球の笑顔をふやす」である。
これはミライエ創業期に定めたものだが、実はこれまでに何度も「もっと良い言葉があるのでは」と再検討したことがある。長い時は何ヵ月にもわたって議論したことがあるが、どんなに時代が変わってもこの言葉以上にミライエらしさを表現できるものはないということで今に至っている。
社員の一言から始まった“理念の再発見”
ただ数年ほど前、社員が一気に増えたころ、あるメンバーから「この理念を社内全体が同じ意識で共有できているのでしょうか」と問いかけられたことがあった。ちょうど世間ではパーパス経営という言葉が広がり始めたころだ。そういった流行に飛びつくタイプではないが、社員の発した「一度全社でこの理念の意味をもう一度考えてみませんか」という提案に賛成だったので、ぜひやってみよう!となった。
とはいえ、あまり堅苦しい理念研修をしても仕方がない。そこで社員をいくつかのグループに分け、「ミライエってどんな会社?」というテーマで自由討論。それをグループごとに取りまとめてみてね、全社で発表するけど発表方法も自由、時間も1か月ほどありますよというふうに、ゆる~く実施することにした。
社員の手で生まれた「7つのバリュー」
そして発表当日。
あるチームは情熱大陸みたいなプロモーション動画までつくって日常の仕事風景を映し、ミライエ人の在り方を表現してくれた。みんな楽しみながら、でも本気で、ミライエがどんな会社か考えてくれたことに、いたく感動した。そしてそこからの気づきも極めて多かった。
せっかくみんなでここまで考えたのだからきちんと根付かせようということで、そのときの発表のエッセンスをまとめたのがミライエ7つのバリューである。パン焼き器を売るなという言葉も、この時に生まれた。ミライエで働く人が大事にすべき価値観が、7つの言葉で表されている。
ミライエ7つのバリューはこちら
理念と価値観が描く、これからのミライエ
同時に、「お客様と地球の笑顔をふやす」という理念の後に、「ミライエが開発した独自の技術とサービスで人とモノをつなぎ、お客様の生産性向上と地球環境保護の両立を目指す」という補完の文章を入れることにした。 これによって理念は、より具体的な意味を持つことになった。
企業の理念は社会に向けた約束で、いわば外向きの宣言である。
一方で7つのバリューは、社員の人たちがミライエに集う際に大事にしてほしい価値観で、これは内に向けたメッセージと言ってもいい。この両方が定まったことでミライエという会社の姿がより鮮明になったように思う。 ミライエは、入社を検討する人向けに「いつでも社長面談」という制度を実施しているが、その時にこの理念を必ず説明している。また入社希望者の多くは、この理念に共感したと言ってくれる。
ミライエが新しい時代に進む大きな転換点の一つだったと思っている。
(第10話 後編へつづく)
