下水汚泥コンポスト化施設(導入先:北海道美瑛町)
極寒の地 北海道にて、汚泥の堆肥化に成功している事例です。
- 導入した商品
- イージージェット堆肥化プラントCモード
- 納入先・場所
- 北海道/美瑛町さま
- 処理物
- 下水汚泥 日量約4トン
- 課題
- マイナス10~20℃の冬でも確実に高温発酵すること、観光地に近接しているため悪臭が出ない施設であること、管理を外部委託するため維持管理が容易な設備であることが課題でした。
北海道 美瑛町堆肥センターさまの堆肥化概要
現在国内では年間220万トン(乾物ベース)の下水汚泥が発生していますが、バイオマスとして利用されている割合は25%程度に過ぎません。(2015年 国土交通省)
下水汚泥に含まれるリンは5万トンにも及び、我が国輸入量の1割に相当する膨大な量であることから、こうした資源の更なる利活用が求められているところです。
そこで北海道 美瑛町では堆肥化施設を建設し、下水汚泥の利活用を行うことにしました。
その際、冬期(外気温マイナス10-20℃)でも確実に高温発酵すること、観光地に近接しているため悪臭が出ない施設であること、管理を外部委託するため維持管理が容易な設備であること、などが求められました。
堆肥化の流れ
町内の下水処理施設で発生した下水汚泥を、密閉コンテナで堆肥化施設に運搬します。含水率は約83%です。
これに副資材(戻し堆肥)を加えてCモードで混合し堆肥化します。
堆肥原料は、高圧通気(イージージェット)発酵槽に堆積し、42日間で発酵完了です。
冬期でも70℃以上の発酵温度を維持し、1年を通じて安定した運転が可能です。
完成した堆肥は臭いもなく、含水率は40%台とサラサラしていて使いやすいものです。
この施設で生産した堆肥は、町内の施設、園芸等で利用されます。
堆肥化施設の臭気について
臭気測定結果は以下のようになりました。
発酵槽直上でアンモニアがわずかに検出された他は、検知されていません。
臭気測定結果 | 測定場所と結果 |
アンモニア | 発酵槽直上5-6ppm、換気扇直下2ppm |
メチルメルカプタン | 発酵槽直上、換気扇直下 いずれも0ppm |
硫化水素 | 発酵槽直上、換気扇直下 いずれも0ppm |