大規模汚泥処理施設 極寒地でも低ランニングコスト・短期間で堆肥化!(導入先:北海道/H社)
製糖工場から排出される汚泥を、極寒の北海道でも発酵温度の上昇により堆肥化。重機作業を極力減らし、少ない人員と重機での稼動を実現。ランニングコストを低減した事例です。
当施設の堆肥化概要
北海道は国内の8割以上の砂糖を生産する製糖拠点ですが、砂糖の生成の際に排出される汚泥のリサイクルが課題となっています。
本施設は、1ヶ月に10tを超える燃料のコスト、重油価格の高騰、処理量の増加など、さまざまな課題が出てきたことから、新しい処理施設の建設に踏み切りました。
冬期はマイナス30℃にもなる極寒の地域ですが、汚泥を効率よく堆肥化。
重機作業を極力減らすことで、少ない人員と重機で稼働し、ランニングコストを低減した施設です。
『Cモード』『イージージェット』を導入
本施設では重機による仕込作業ではなく、
・混合装置【Cモード】で機械的に混合
・高圧通気システム【イージージェット】でエアレーションを行うこと
以上2点を導入して堆肥化することになりました。
汚泥の撹拌に『Cモード』
堆肥を発酵させる前処理として、Cモードを導入しました。
Cモードで混合することにより汚泥は均一に混合・粒状化し、間に空気が入ることによりすぐに発酵を始めます。処理時間を短縮、ランニングコストを1/10に抑えました。
『イージージェット』で真冬でも安定して堆肥化が可能
その後はイージージェット槽へ移動させ、強制的に空気を堆肥全体に送り込むことで、切り返しもほとんどなく順調に発酵していきました。
外気温がどんなに低い日でも、イージージェットでスムーズに温度が上がるので、ブロワと組み合わせることで、冬期の北海道でも80度以上の発酵温度を実現。真冬でも滞ることなく確実に28日間で堆肥になります。
大きな負担だった重油代もなくなり、今ではイージージェットの電気代と重機の燃料代のみで、処理コストも大きく下がりました。
ランニングコストを削減した堆肥化施設
その結果、発酵期間の短縮、省力化による大幅なコスト削減、良質な堆肥生産等が可能となり、初期投資と維持管理費の削減に成功しました。